リクリエーショナルユーズとしてのケタミンの楽しみ方と注意

今日、西欧のレイヴやクラブで(日本では入手困難)、ケタミンは、K、ケタラー、ケット、スペシャルK、スーパーK、ビタミンK、などの俗称で売られているようである。
こうした場所で売買されているケタミンの多くは、いわゆる純粋なケタミンではなく、ヘロイン、コカイン、MDMA、などとの混ぜ物が含まれている場合がかなり多いようだ。
一般にスピードボール(コカイン+ヘロイン)といわれているしろものなどの混ぜ物は極めて危険であると思われるが、ケタミンとその他のサイケデリックスを組み合わせて楽しんでいるひとがかなり多いのが現実のようだ。
シロシビン、メスカリン、2CB、LSD、DMTなどなど。
さらには、決してお勧めできるわけではさらさらないが、これらを三種類以上同時に摂取したりと、コンビネーションの研究も進んでいるといわれている。
そうすることによって、独自のいわゆる「トリップ」が得られるようで、全く持ってこんなバカバカしいことではあるのであるが、ある意味こんなぜいたく「」なことに堂々と没頭していられる欧米人はうらやましい限りである。

 

ケタミンのサイコセラピー使用について

精神病治療セラピストが、多くの患者と対話しながらおこなう、いわゆるサイケデリックセラピーの分野では、ケタミンよりも、NDMA、LSD等の先進的薬物の方が決定的に優れているとされています。
というのも、ケタミンは、サイケデリックセラピーのためのセットやセッティングを全く超越してしまうからなのだといわれています。
しかし、それであるが故に、あの精神医学界で絶大なる功績と偉大なる権威を誇るリリー博士などの言う、メタプログラミング用の先進的ドラッグとしては、とても大きな効果を期待することができるというものである。
また、前述のように、精神分裂病の治療薬、アルコール依存症の治療薬、あるいは脳内生理学的に、電気ショック療法的な効果が期待できるため、強度の鬱病の治療薬としての研究などがおこなわれたりもしている。
ケタミンは、いまやその未知の臨床的治療効果が全世界的な最先端で模索されているきわめてホットなドラッグとなっているのである。

麻酔薬としてのケタミン

呼吸も抑制され、高用量ではいわゆる吸入麻酔薬ほどではないが、呼吸停止(死)をまねくこともあるのである。
回復時は覚醒にしばしば数時間を要し、不快な夢や幻覚等が起こることもある。時にはこのようなまるで好ましくないフラッシュバック現象が、数日後あるいは数週間後に再び現れることもある。
回復時に30歳以上の成人の半数はせん妄や興奮を起こし、また、視覚障害を訴える、とも報告されている。
この症状は女性でも起こりやすいとされているが、小児や老人では極端に少ない。ある意味当然とは言えるのであるが。
前述したように一般的には手術時の麻酔に利用されることがほとんどではあるがが、東ヨーロッパやロシアでは、アルコール中毒等の治療薬としての研究が進められている。
さらに、最近の日本の最先端臨床報告では、癌性の痛みや神経障害による痛みの治療に、また、国立神経研究所の西川徹博士によってはさらに先進的な精神分裂症の治療薬としての可能性も見出されている。

ケタミンの鎮痛効果

ケタミンがいずれにしても傾眠状態(麻酔下で睡眠傾向の亢進、あるいは睡眠時間の延長)のもとで強力な鎮痛効果(皮膚、筋肉、骨など主に体表面の痛みを強く抑える)がみられるものの、筋弛緩剤に乏しく、カタレプシー状態(?様状=四肢がさまざまな位置に、しばらくの間固定されてしまう病的な状態)を示す特徴がある。
ケタミンは、手術及び検査のための麻酔として、大手術時に笑気麻酔等の吸入麻酔薬と併用されるのが一般的である。
併用される理由としては、ケタミンの麻酔時間が短いこと、吸入麻酔薬は、循環器系、呼吸器系に対して、ケタミンよりさらに危険性が高い事、ケタミンの効果が現われるまでの時間がきわめてスムーズであること、
前述のようにPCPに比べ、比較的、幻覚作用が穏やかな事、安価であることなどがあげられる。
循環器、呼吸器系などに対する作用としては、一過性の血圧上昇と頻脈が認められ、脳脊髄液量と脳血流量の増加が認められる。

ケタミンが引き起こす「臨死体験」

さて、こうした全身麻酔薬としては独自な特徴をもつケタミンが引き起こす状態を、いわゆる「臨死体験(NDE)」とみなしたドイツのジャンセン博士は、1995年に医学雑誌に同薬による「臨死体験」について報告している。
これは、ケタミンのその解離性、選択性だけではなく、おそらく、脳における、上記のような辺緑系の役割も関与していると推測されているが、ここでは、注目のNMDAレセプターをキーとして、ケタミンからNDEへと至るプロセスを図解してみよう。
下図のように脳を損傷させる様々な状態が発生したとき、グルタミン酸の大量放出が起こる。
グルタミン酸はNMDAレセプターに結合し、脳細胞を死に至らしめる。しかし、脳は自己保護機構をもつためケタミン様物質が脳細胞で生産され、これがNMDAレセプターに結合し、このとき臨死体験がもたらさられるとジャンセン博士は考えているのである。
ケタミンを体外から摂取するということは、まさにそれと同様なことが起こる、ということなのである。